針葉樹手斧跡BEAM
北米を回っていますと、色々な情報が入ってきます。
我々も解体現場から採り出している針葉樹・手斧跡BEAM材ですが、同じものを新築住宅に使用したプロジェクトがあるよ。。。。。ということで、立ち寄ってみる。
BEAM材は、解体現場から採り出された状態は、汚れていますが、日本で住宅に使う場合は、表面をサンディングして、ある程度きれいにしますが、北米は、まさに汚れのまま施工しておりました。 豪快です!
当社では、下記が、該当商品です。
http://www.oyamalumber.com/antique/beam68_910.html
日本のように新建材(無垢ではなく、ベニヤやMDFの上に単板を貼った建材)の建具を使いませんから、これでも違和感はありません。 新建材と古材を同じ空間に施工するのは、要注意です。まったく質感が合いません。90度がきちんとしておりテカテカ、ツルツルの新建材とマットでナチュラル、凹凸感もある古材とは、正反対です。
北米では、無垢の木材、石、紙。。。。という素材がふんだんに使われます。(加工されればされるほど、北米では、高価な建材になります。日本とは正反対) よって、木材は、割れが入ったりは、普通です。
日本のお施主様は、「私は木が好き」という方は多いのですが、割れは嫌、節は嫌、フローリングとフローリングの間の隙間は嫌。。。。」と、木材の特徴を否定する方がいらっしゃいます。
お施主さんだけではなく、プロであるはずの設計士さんや、工務店さんからも、当社によくある質問で、「古材は、反りますか? フローリングは、伸縮しますか?」というものがありますが、「勿論、木ですから反りますし、伸縮します」ということですよね。
割れ、節、伸び縮みは、無垢の木材の特徴です。 ”木材は好き、でも木材の特徴は認められない”というおかしな話が一般化してしまった日本。 何かおかしいですね。
これは、我々木材を扱う業者の責任だと思います。やはり、「木は割れます、捻じれます、伸縮します」という本当のことをお施主に言わない。。。。という責任では?と。
我々木材を取扱う業者が、一般の方にも、木材の特徴、「割れがあるから、節があるから、伸縮があるから無垢の木材なのですよ!ということを、もっと説明していかないといけませんね。
そのなかで、時間をかけて乾燥させ、挽きなおして、乾燥させ。。。。。という長い時間をかければ、木材の動きも、極力抑える手立てはあるのですが、大量生産の工業化住宅には、なかなか難しいでしょうね。
以前、ヨーロッパに無垢材の家具を仕入れに行った際、私は、日本のお客様の要望をヨーロッパの家具工房に伝えました。「節や割れがある部分は、見えないところに使って、捻じれは駄目。。。。。。」。 その家具工房の社長さんから、きつい一言、「あんたは、何を買いに来たんだ。無垢の木材の家具を買いに来たんでしょ。あなたが言っている要望は、木材では無理、プラスチックか何か、そういう物と勘違いしてないか」と。
日本で通用している常識は、世界の常識ではないんですね。